◆回転・・・・耳が原因

<めまいの症状>
・自分自身がグルグル回っている感じ ・周囲がグルグル回っているように見える 
 
<めまいに伴う症状>
・音が聞こえづらい(難聴)  ・耳がつまった感じ  ・耳鳴りがする など 
 
[特徴]
急に発症し、吐き気・嘔吐、耳が聞こえづらくなる(難聴)などの症状を伴うことがあります。
回転性めまいの多くは、耳の異常が原因で起こります。放っておくと、難聴になる恐れもあります。
また、脳出血や脳梗塞といった脳の異常でも回転性めまいが起こることがあります。

 

◆フワフワ・・・・脳が原因

<めまいの症状>
・からだがフワフワした感じでふらつく  ・まっすぐ歩けない  ・姿勢を保つのが難しい
 
<めまいに伴う症状>
・頭痛  ・顔面や手足のしびれ  ・運動まひ など 
 
[特徴]
急に、あるいは徐々に症状があらわれ、フワフワ揺れる感じと、頭痛やしびれ、運動まひなどの
神経に関係する症状を伴うことがあります。浮動性めまいの多くは、脳の異常が原因で起こります。

 

◆立ちくらみ・・・・その他の原因

<めまいの症状>
・立ち上がるとクラッとする  ・時に目の前が暗くなる  ・失神を伴う 
 
[特徴]
立ち上がるとクラッとしたり、目の前が暗くなったりするめまいは、

血圧の変動に関係する全身性の病気が原因として考えられます。

 

◆めまいが原因の病名など

○良性発作性頭位めまい症 ○メニエール病 ○前庭神経炎前庭神経炎 ○突発性難聴
○外リンパ瘻(ろう) ○脳梗塞・脳出血 ○脳腫瘍 ○椎骨脳底動脈循環不全症

 

 

 

耳の病気が原因のめまい

●良性発作性頭位めまい症
めまい患者さんの20~40%程度がこの病気で、耳の異常が原因で起こるめまいの中で最も多い病気といわれています。朝、寝床から起き上がるときなどに、頭を動かしたり、頭がある特定の位置に移動したりすると回転性めまいが起こります。めまいは次第に悪化し、すぐに軽快し消失します。持続時間は数秒から数十秒くらいです。めまいを繰り返すと、徐々にめまいの症状は軽くなり、消失します。


●メニエール病
発作時のめまいは回転性で激しく、吐き気や嘔吐を伴います。また、同時に難聴や耳鳴りが起こる場合もあります。めまいは、数時間から1日、またはそれ以上持続した後、治まります。難聴はめまいが起こると悪化し、めまいが治まると、正常に戻るか軽快します。ただし、メニエール病が進行すると次第に悪化し、徐々に聴力の改善がみられなくなり、重度の難聴になることもあります。また、これらの症状は繰り返し起こり、その頻度は週1回から年数回とさまざまです。

 

●前庭神経炎
突然、激しい回転性めまいが起こり、悪心、嘔吐を伴い、通常2~3日続きます。難聴や耳鳴りはありません。その後、少しずつめまいは改善していきますが、発症から1週間程は歩行が困難です。3週間程でめまいはほぼ治まりますが、動くときはふらつきが生じやすく、6カ月経過後も半数近くの人でふらつきがみられます。

 

●めまいを伴う突発性難聴
ある日、突然耳の聞こえが悪くなります。約半数の人で回転性めまいを起こしますが、このめまいが激しいと難聴に気付かないこともあります。難聴の程度はさまざまですが、一般的にめまいを伴うほど悪く、その回復も悪くなります。

 

●外リンパ瘻(ろう)
急激な圧の変動(飛行機に乗ったときや水中に潜ったとき、鼻を強くかんだ後など)によって回転性めまいや難聴、耳鳴り(水の流れるような音)、耳がつまった感じなどが起こります。これらの症状があらわれる直前に、パチッというはじける音が聞こえる場合もあります。

 

●中耳炎によるめまい
浮動性めまいや平衡障害が多く、激しいめまいは多くはありません。中耳(ちゅうじ)の炎症が内耳(ないじ)に及ぶと、前庭(ぜんてい)などの内耳の働きが異常となり、めまいが起こります。中耳から内耳への炎症は徐々に進行するため、急激な回転性めまいは起こりにくいと考えられます。 
 

脳の病気が原因のめまい

●脳梗塞・脳出血
小脳や脳幹に障害が発生すると、回転性めまいが起こりやすくなります。意識障害、ろれつが回らない、運動障害などを伴います。頭痛や首の痛みを伴うこともあります。

 

●脳腫瘍
浮動性めまい、平衡障害が多く、激しいめまいは多くはありません。聴神経腫瘍が最も多く、難聴や耳鳴り、フラフラ感、顔面の違和感、頭痛が生じます。難聴は徐々に起こってきますが、突然起こることも少なからずあります。

 

●椎骨脳底動脈循環不全症(ついこつのうていどうみゃくじゅんかんふぜんしょう)
回転性めまいが多く、浮動性めまい、目の前が暗くなるめまいがそれに続きます。視界がボヤーッとする、気が遠くなる、嘔吐、上肢のしびれ感を伴うことが多くあります。難聴や耳鳴りを伴うことはほとんどありません。また、首を回したり伸ばしたり、からだを動かしたりすると、めまいが起こることがあります。

 

その他の病気が原因のめまい

●高血圧症
血圧が急に200mmHgまで上昇すると、「頭がフーッとする」などのめまい感が生じます。また、「血圧を下げる薬」の服用により血圧が下がり過ぎると、浮動性めまいが起きる。ただし、正常血圧まで下げただけでもめまいが起こることがあります。 

 

●低血圧症
脳に届く血液量の減少により、クラッとしたり、気が遠くなったりします(起立性低血圧)。

 

●不整脈
心臓からの血液の送り出しが一瞬停止することで、脳に届く血液量が減少して、クラッとしたり、気が遠くなったりします。

 

●低血糖症
血液中の血糖量が減少し過ぎると、ふらつくことがあります。

 

●心因性めまい
不安や心配事、ストレスが続くとめまいが起こることがあります。めまいは回転性、浮動性など一定ではありません。ストレスなどの心因や性格などにより、自律神経そのものに影響し、さまざまな症状があらわれます。めまいに合併する症状はめまいをはじめ、眠れない、食欲がない、肩が凝る、手足がふるえる、便秘になるなどさまざまです。 

 

●頸性めまい(首)
多くの場合、首を回したり、伸ばしたりすると生じるめまいです。これは首の骨や筋肉、靱帯(じんたい)の異常によるものです。めまいのほか、さまざまな症状を伴うことも少なくありません。

 

●その他
貧血症、脱水、多血症、糖尿病、高脂血症、自己免疫疾患、炎症性疾患、甲状腺機能低下症、過換気症候群、薬剤によるめまい など


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