■顔面痙攣
目の周りがピクピクしたり引きつったりする病気で、顔面神経を血管が圧迫すること
が原因です。顔面神経痛と言われることがありますが正しくありません。典型的には
片方の眼の周囲から始まり、徐々に顔面全体におよびます。進行すると頚の筋肉にま
でおよぶこともあります。また、徐々に痙攣の頻度や強さが増し持続性になります。
疲労、ストレス、心配、不安などで痙攣します。自分では止めようと意識しても止め
ることはできません。中年以降の女性に多く、３０歳以下の若年者には稀です。

■三叉神経痛
三叉神経痛の症状は片方の顔面の激痛です。痛みの中で一番痛いと言われています。
三叉神経痛はこのような激痛が時々襲ってくる病気なのです。頬の奥や眼の周りの痛
みが多く、痛み発作に襲われるとその場でうずくまってじっと痛みが去るのを待つし
か方法がありません。しかも、洗顔・歯磨き・食事・会話などによって誘発されるの
で、普通の日常生活が送れなくなり、ついにはノイローゼのようになってしまう人も
いる程です。ちょっと顔に触っただけでも激痛発作が誘発されるので、女性では化粧
もできません。三叉神経痛の原因で最も多いのが、脳動脈硬化によって動脈が延長蛇
行し、三叉神経に触るようになることです。ですから普通は高齢者に多い病気です。

■顔面神経麻痺
顔面神経麻痺という、全く三叉神経痛とは異なる病気があります。これは、読んで字
の如く、顔面の筋肉を動かしている顔面神経が麻痺するために、片方の顔面の筋肉が
動かなくなり顔がゆがむ病気です。普通は、全く痛みを伴いません。