気圧や気温の変動による自律神経の乱れが、痛みを増幅させているという研究結果がでています。気圧が下がると耳のなかにあるセンサー(内耳)がそれを感知して、自律神経のうち、体を活動的にする『交感神経』の活動を高めます。すると、神経伝達物質ノルアドレナリンが放出され、痛みを感じる神経などを刺激し、興奮させ痛みが起こるんです。

 

――では、低気圧になると誰でも痛みを感じるのでしょうか?

 確かに健康な状態の人でも、気圧が下がれば刺激を受けます。しかし、普通の状態であれば、気圧が下がって痛みを伝える神経などが刺激されたとしても、痛みを感じることはほとんどありません。しかし、古傷や神経痛、リウマチ、頭痛などの症状を持っているなど、あらかじめ損傷や炎症などが存在している場合は影響を受けてしまします。

 

――低気圧のときは、ぜんそくの発作などもよくでるという話を聞いたのですが本当ですか?

ぜんそくは、短期間の間に急激に気温が低下したときや、季節の変わり目などに起こりやすいと言われています。また、高気圧に覆われたときは、放射冷却で地上の冷たい空気が気管支を刺激するので、これからの季節、晴れているけれど放射冷却で冷え込んだ朝などは注意が必要ですね。 なお、発作の起こりやすい時間帯は、夜から明け方にかけて。夜になると『交感神経』よりも『副交感神経』の働きが強くなり、 気管支がせまくなるからだと言われています。


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